有限無限

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目標と希望をはき違えてはいけない。

工学の分野で、金出武雄さんという方がいる。


彼の著書、並びに羽生名人との対談を以前読んで感銘を受けた。

 

どちらも かれこれ10年前に出版された本だが、今でもビジネスや研究に対する考え方の基本指針として十分に成立する。

 

考えまくってしまうと、どんどん理想的になってしまい、玄人のように考えてしまう。しかし、行動は素人のようになってしまい、結局うまくいかない。

というのとは逆に、素人のようにアイデアや発想を出して、それを玄人のように緻密に漏れなく実行に移していく…という話。

 

Webにも下記のようなことを載せておられた。 

研究、開発というものは「具体的な目標」を持ったものでなければならない。
ところが「目標」と「希望」をはき違えてしまう。
「希望」とは、良い仕事をしたい、スカッとした研究がしたい、本質的で基礎的な仕事をしたい、といったその研究の結果の性質に対するものである。研究の課題ではなく、結果の性質について考えるのが「希望」だ。
私はこの現象を、「研究について」研究する=メタ研究と呼ぶ。メタとは「高次の」といった意味である。言語学にとって「メタ言語」は必要であるが、研究にとって「メタ研究」は役に立たない。この思考の罠にはまると、まだ出来ていない結果の性質について思い悩みはじめる。そして研究は行きづまる。必ずそうなる。
「目標」とは、具体的であり、研究が行きづまっても、目標そのものが見通しや、指針を与えてくれる。目標を下げたり、上げたりすることも具体的な目標が明快であれば出来る。

 

金出氏の”素人のように~”は、現在中古価格で100円を切っていた!!
これってお得だと思いますよ。 

  

簡単に、単純に考える (PHP文庫)

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素人のように考え、玄人として実行する―問題解決のメタ技術

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