有限無限

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【光太郎の朝】残業でカバーできるほど甘くない現状

柴崎:「おい、お前、そういや、今日、、残業だったやろ??」

光太郎:「!!えっ!! そんなん聞いてませんよ。」

柴崎:「言うたやん!?」

光太郎:「・・・」

 

こうして、光太郎は残業を引き受けた。
柴崎は担当現場の職長であり、親分肌の男だ。

 

まだまだ景気回復の実感がない近頃だが、彼らの生産業務は待ったなし。

 とりあえず残業があっても、ちゃんと働いた分給料があるだけましか・・・そう思って光太郎は残業を引き受けることに。。。


しかし、よく考えてみたら、、、残業もそうだが、サラリーマンの給料というのは
時給制なんだな。。
もちろん、スキルや査定の度合いによって時給に差をつけているんだろうけれど、
職位が上がるまでは基本的に時給制。そして職位があがったら、厳しいけれど
年棒制…

時間は有限、人間に与えられた一生なんて3万日程度しかないのだ。
そう思うと、時給制っていうのは、自分の時間をお金に換金しているだけだ。
働いている間にお金以外に学べることやスキルが無いなら、、、意味がないのではないか???

光太郎は知っていた。


この設備、工夫すれば、もっと早くもっと生産性上がるのに・・・

 
加工機の仕様を改善したり、セットする機材を直したりするだけで
材料の脱着時間や段取り性は数倍にもよくなる。
その結果、作業時間が1/2になるということも見積もりでは可能であった。

生産能力を残業でカバーしつづけるってどうよこれ。

 

光太郎は、将来に対する一抹の不安を感じ取った。
今の業務命令を受け入れたとしても、社会情勢的にはそんなことは許されない。
それを社内でやらすのは、何か理由があるのではないか…
たとえば、社員教育の一環なのか、それともただただ俺個人に対する制裁としての嫌がらせなのか、、、

考えれば考えるほどわからない。

 

そんなこんなしているところに、健一郎が通りがかった。。。
続く・・・