詰まんない、あるいは、今後も毎日モヤモヤとして過ごさねばならないのか。
早くもそう思った光太郎の前に健一郎が通った。
『おう!元気にしてる?? …てか、顔曇っとるがな。。。(笑)』
『健さん!』
通称、健。 フルネームで青山健一郎。
前回に登場した、健だ。
光太郎:『・・・つまんないんですよ、仕事』
健一郎:『お前、まだ入社してそんな時間たってないやないか…
工法のすべてを学びつくせたか?今見えていることがすべてわかっているのか?
ま、いいから仕事を覚えろよ。』
光太郎:『・・・』
健一郎:『ところで、、、、フィールドワークしてみた?(笑)』
光太郎:『・・・』
健一郎:『じゃ、たとえば疑問に思うことはないか?(ニッコリ)』
そういって、健一郎は去って行った。
光太郎:『・・・』
そういえば、一緒に働いている人は派遣社員の人だ。
バブル期に人生の絶頂期を謳歌するも、バブル消滅の煽りを喰らい借金を抱え、
見合ったスキルが無いために今の職業に就いた者、
もともと人付き合いが苦手なために単純作業を望んだ者、
サラリーマン生活ではなく、元々生粋の自営業者であったがやりたいことが現在ないため今の職業に就いた者、地方には仕事が無いため都市部に出てきて就職した者…
彼らの生態系を観察するっていうのはどうだろう...
それから、、、
そもそも、人というのは
教育されるから仕事ができるようになるのか、
それとも、元々仕事ができる素質があるから、教育を受ける機会に恵まれるのか。。。??
光太郎に数々の疑問が湧き上がる。
よし、ここ数日これらをテーマに作業者のみんなを観察しながら仕事しよーっと。
これがフィールドワークの第一歩だと彼は思ったのであった。
また、改善点や疑問点を少しでももち、毎日試行錯誤を繰り返したとしても
そうやって生きる方が自分には価値があると感じた光太郎であった。。。
つづく。